DM三井製糖HDが7月から砂糖6%値上げ。2021年初から通算4回目の値上げ【日本】

 2022年6月10日、国内シェア4割を占める業界1位の製糖最大手であるDM三井製糖ホールディングス(HD)傘下の2社は、砂糖の出荷価格を2022年7月11日から1キログラム12円(約6%)引き上げると特約店などに通知した。原料糖(粗糖)の輸入価格上昇を価格に転嫁する形なのはこれまでの値上げ理由と同じだが、今回は急激な円安が主たる理由として挙げられている。砂糖の値上げは2021年に入り1月(5円:2~3%)・6月(6円:3%)・12月(6円:3%)と続いて今回の2022年の7月で4度目の値上げとなり、2021年初から1キログラムあたり29円(約15%)の値上げとなる。

 ここからは素人感想。
 この1年半程度でかなりハイペースで値上がりしている。2021年での3回の値上げはコロナの影響で需要が引き続き鈍っているのと、粗糖生産で世界トップのブラジルでのサトウキビ不作&原油価格を始めとした国際商品市況の全体的な上昇によって、世界粗糖相場では2021年初の1ポンド約14セントから8月には20セントまで上昇していたのが主な理由と見られている。
 今回の値上げは、2021年末から2022年現在にかけてウクライナ情勢による原油価格の上昇&ロシアの輸出停止などの原料費の高騰などによって、世界粗糖相場は1ポンド18セント~20セントを推移している。それに加えて、アメリカの金融引き締め(金利引き上げ)と日本の金融緩和(低金利維持)が重なり円安のペースが加速しているのも一因とされている。
 砂糖は需要の変動はあるものの原料のひとつとして必需品なので、製糖会社も価格転嫁には比較的強気(既に4回値上げしている)な感じはする。一定の利益は確保していくという明確な意思があるので、投資銘柄としては今の製糖株は割と手堅いんじゃないかなというのは個人的な感想。あとは今の価格上昇要因が良い方向に変動した時、値下げにすぐ対応するかどうかというのも気になるところ。

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