【通算５回目】DM三井製糖HDが2022年12月から砂糖3％値上げ。2021年初から計35円の値上げ【日本】

　2022年11月1日に国内シェアトップの製糖最大手DM三井製糖ホールディングス（HD）は、砂糖の出荷価格を2022年12月1日から1キログラムあたり約6円（約3%）引き上げると特約店などに通知した。値上げ理由は前回と同じく急激な円安による輸入原料費や工場の稼働コストが主な理由として挙げられている。砂糖の値上げは2021年1月（5円:2～3%）・6月（6円:3%）・12月（6円:3%）・22年7月（12円:6%）と続いて今回の12月で5度目の値上げとなり、2021年初から1キログラムあたり35円（約18%）の値上げとなる。
　今回の値上げにより、東京卸値で上白糖は1kgあたり約223円、グラニュー糖は約226円程度になる見通し。また、10～12月の粗糖売戻価格は7～9月と比べて約2.70円／kg上昇しているとされる。

　今回の値上げ理由も前回の状況の延長なので、まあ値上げするだろうねという感じ。ドル円も22年6月頃は約133円程度だったのが、10月には147円になっているし、それ以前の2019年1月～2022年3月の間では大体105～120円以下で推移していたことから考えると、円安の加速ぶりはエグい。
　現況としてはコロナの影響で鈍った需要が、ウクライナやら円安やらで原料高・燃料高で値上げせざるをえないしボコボコにされて回復してないという印象なので、しばらくこの状況は続くか悪化していくのだろうなあという素人の予感。
　砂糖に関しては、製糖会社も状況次第でどんどん価格転嫁していくぞというのは明白なので、状況が悪化すればまた６回目の値上げも普通にあるだろう。実際に製糖株の売上高は前年比でプラスで利益は現状維持という形に落ち着きそうだし、投資銘柄としては割と安定している気はする。これからのポイントは、さらに状況が良くも悪くも変動した時に迅速に値上げ・値下げに動けるかの反応次第という気がしている。個人的には一定以上の利益は確保しながら、老朽化していく工場の設備投資に備えて積み上げていって欲しいとは思っている。